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書きながら、考えてみる(2025年7月2日発行)

書きながら、考えてみる

「次に、何を書くべきか」。

そう考えているうちに、メモがひとつ、またひとつと増えていきました。

どの判断を言葉にするかという選択は、いま、何を共有すべきだと感じているか、その感覚そのものでもあります。

それは単なる編集作業ではなく、クラブの「あり方」に触れる選択です。

どこかに書き留めておくことで、いつか自分自身や、まだ出会っていない誰かに届くかもしれない。
そんなふうに思いながら、今回は「これは書いておきたい」と感じた判断たちを、いったん並べてみることにしました。

何を選び、何をまだ書かないのか。
その行為自体が、今の自分を映しているような気がしています。


創設期に重ねてきた判断

まず思い浮かんだのは、立ち上げの初期に重ねてきた判断でした。

「プロジェクト」ではなく「会社」という形を選んだこと。
それは制度上の都合だけではなく、責任の持ち方を変えるという意思表示でもありました。

拠点を札幌ではなく、旭川・比布に置いたこと。
他の町ではなく、この場所だったこと。
可能性は規模や量ではなく、どれだけ深く関われるかにあると信じた判断です。

そして、選手がいないままチーム名を名乗ったこと。
未来をただ信じるのではなく、「つくる側」に立つという意思表明でした。


開幕前後、伝える順番をどう選んだか

開幕前後には、「何を、どの順番で伝えるか」という判断が続きました。

クラウドファンディングについても、そうです。
お金を集めるための手段ではなく、関係性を編む場として位置づけたかった。

スポンサー営業をあえて控えた時期もありました。
売る前に語れるか。語る前に信じられるか。
その順序を大切にした判断でした。

発信についても、頻度より質を選びました。
勢いよりも、文脈を積み重ねることへの挑戦です。

また、選手に対して「構想の担い手」であることを求めたこと。
うまさや実績だけでは測れない、価値観の共有を重視しました。


場所や人との関係づくり

旧蘭留小学校を拠点にしたことも、大きな判断のひとつです。
空き校舎という「負債」を、未来への「投資」に変えられないか。
その問いから始まりました。

スポーツ×アートという文脈を持ち込んだことも同様です。
フィールドの外にも、届けたい価値があると考えたからです。

そして、男子プロバレーボールチーム、ヴォレアス北海道との関係。
同じ土地で、異なる競技がどのように共存できるのか。
その可能性を、間近で考える機会でもありました。


伝え方とメディアの設計

メルマガを週刊にしたのは、情報を流すためではありません。
判断や迷いを「記録」として残したいと思ったからです。

クラブ名に「北海道」を入れたことも、伝え方の一部でした。
旭川・比布から始まり、比布を越えていく。
その構想の射程を、名前に込めています。


組織のかたちに込めた意図

専門性よりも、姿勢を大切にすること。
その時点での能力より、向かう方向が合っているかを重視すること。

常勤雇用に踏み切らなかったのも、同じ文脈です。
働き方の柔軟性と、関わり方の濃度をどう両立させるか。
試行錯誤の中での選択でした。

結果として、監督を置かずにスタートしたことも、
「文化をどう育てるか」という問いから生まれた判断です。


いま、書けることと、まだ書けないこと

こうして並べてみると、書けることはたくさんある一方で、
まだ言葉にできない判断も、いくつかあることに気づきました。

判断そのものは過去の出来事ですが、
それをどう記述するかは、常に「いま」の判断です。

今回は、その入り口に立ってみた、という記録。
次号以降、自分の中でひっかかっているものを、
ひとつずつ、丁寧に言葉にしていこうと思います。

※本稿は、メールマガジン「この判断で、よかったか?女子フットサルクラブの『経営』と『感情』の実録」の記事をWOELFE PACKメンバー向けに再編集したものです