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展示から日常へ(2025年10月1日発行)

展示から日常へ

SPOART GATE × NoMaps2025の取り組みは、
僕たちにとって三度目のNoMaps出展でした。

今回、軸に据えた言葉は「展示から日常へ」。

展示はどうしても、その場で完結してしまいます。
会場に足を運んでくれた人には届くけれど、
終われば、日常はすぐに流れ込んでくる。

けれど僕たちが望んでいるのは、
その場限りの感動ではなく、
暮らしの中に残り続ける“余韻”です。

展示の余韻を、どうやって日常へ手渡すのか。
その問いが、今回の判断の出発点でした。


展示は、入口にすぎない

ヴォルフェ北海道がNoMapsに立ち続けてきた理由は、
「見てもらう」こと自体よりも、
そこから関係を生み出したいと考えてきたからです。

2023年はけん玉、
2024年はストリートフットボールやフットゴルフ。

そして2025年は、
#c7 Gallery の全面協力のもと、
スポーツとアートが交わる企画「SPOART GATE」に挑戦しました。

展示の瞬間に立ち会ってもらうことには、確かな価値がある。
同時に、その先の「持続」が、いかに難しいかも感じました。

どれほど良い問いや感覚が生まれても、
展示が終われば、会場の外では日常が再び動き出します。

一過性の熱を、どうすれば日常に残せるのか。
だからこそ「展示から日常へ」という言葉が、
今回の判断の軸になりました。


選ぶことと、削ること

NoMaps2025の会場には、23の作品が並びました。

本当なら、そのすべてを形にして、
日常へ送り出したかった。

けれど現実には、
時間も資源も限られています。

結果として、僕たちは9作品を選びました。

「選ぶ」と「削る」のあいだにある、
このもどかしさは、言葉にするほど苦くなります。

制作者の思いや、会場で生まれた一つひとつの出会いを
知っているからこそ、なおさらです。

それでも今回は、この判断を避けることができませんでした。


「買う」を「応援」に変えるために

ただ販売するだけでは、
展示は「消費」で終わってしまう。

そこで今回は、
売上の一部を制作者に還元する仕組みを設けました。

「買う」という行為を、
少しでも「応援」に近づけるための、小さな挑戦です。

選ぶ苦しさと、仕組みを編む試み。
その二つを同時に抱えながら、
「展示から日常へ」の一歩を踏み出しました。


割り切れなさを、残しておく

9作品を選び終えたあとも、
選ばれなかった14作品のことを思うと、
「これでよかったのか」という問いが繰り返し浮かびます。

判断を担う立場にある以上、
割り切らなければ前へ進めません。

けれど、割り切ることで失われてしまうものが、
確かにあるのだとも感じました。

「応援」へ変える仕組みも、まだ完璧ではありません。
循環の第一歩にはなるかもしれない。
けれど、それが持続する保証は、どこにもない。

それでも、やってみるしかない。

この空白や違和感を消すのではなく、
記録として残しておくことに意味がある。

迷いを含んだまま歩んでいることを、
未来の自分が振り返れるように。


まだ、問いの途中

展示の余韻を日常へ。

その言葉を口にしたときから、
この挑戦は始まっていました。

小さな一歩にすぎないかもしれません。
けれど、この一歩を積み重ね続けることで、
僕たちが願う未来に近づいていくと信じています。

この判断は、よかったのか。

まだ、問いの途中です。

あなたにとって「応援」とは、
どんなかたちをしているでしょうか。


※本稿は、メールマガジン「この判断で、よかったか?女子フットサルクラブの『経営』と『感情』の実録」の内容を、ブログ向けに再編集したものです