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この企画をどう伝えれば受け取る人に対して誠実でいられるか(2025年12月24日発行)

クラブとして、この数か月、スポーツとアートを横断する取り組みを進めてきました。

フットサルという競技とは別の文脈で、ヴォルフェ北海道が社会や個人とどう接点を持てるのか。その可能性を探る試みでした。

いま、その取り組みが一つの区切りに近づいています。

終盤に入ると、進捗よりも「これまでの選択がどう見えているのか」が気になってきます。やってきたこと自体より、それがどう受け取られるかが次に影響する段階に入ったのかもしれません。


SPOART GATEという試み

この企画は、女子フットサルクラブ・ヴォルフェ北海道として進めてきた、スポーツとアートを横断する取り組みです。

競技の外側にある表現や感性と、クラブの活動がどこまで接続できるのか。それを実践を通して確かめる意図がありました。

結果として生まれたのが、アート作品を起点にしたパーカーという形です。

応援グッズをつくるというより、作品が日常に入り込む入口を用意する。その延長線上に、たまたま「身に着けるもの」があった。

企画名は「SPOART GATE(スポート・ゲート)」。

何を試していたのか。その位置づけを、あらためて押さえておきたいと思います。


「どう選ばれるか」という構造

この取り組みを進めるなかで、ずっと後ろに置いてきた事実があります。

それは、「どう選ばれるか」という問題です。

作品は9つ。それぞれに同じ熱量で関わってきました。

一方で、選ぶ側にとっては、正直に言って選びにくい状態になっていると思います。

これは想定外ではありませんでした。最初から、ある程度分かっていたことでもあります。

けれど、企画を成立させることに集中するなかで、「購入する際の選びにくさ」への対処は、後回しになってしまっていた。

いまは、行動を促す局面に入っています。この構造を避けて通ることができなくなりました。

売れてほしいという気持ちはあります。

一方で、選びにくさを単純化して解消してしまうことにも、違和感が残っています。


出会いの入口

この企画の背景には、出会いの入口がありました。

クラブの外側にいるクリエーターと接点が生まれる場所がなければ、この取り組みは動き出していなかったと思います。

その入口として欠かせなかったのが、#c7 Gallery(シーセブン・ギャラリー)です。

ヴォルフェだけでは実現しえなかった関係が生まれる土壌が、そこにはありました。

その過程で、@yossie_NFT(よっしー)さんには多くの時間と力を注いでいただきました。

こちらが何かを決めて進めたというより、出会いが続いていくための手間を引き受けてもらっていた、という感覚に近いです。

そうして生まれた関係の先に、SPOART GATEがあります。

ここまで辿り着けたことに対して、#c7 Gallery、そしてよっしーさんへ、感謝という言葉だけでは足りないほど、多くの支えを受けてきました。本当にありがとうございます。


残っているのは「関係」

いま強く残っているのは、商品そのものよりも「関係」です。

制作や発表を続けている人たちの動きが、離れた場所で続いている。

この取り組みがなければ知ることがなかったかもしれない相手が、確実に増えました。

応援という言葉を使う以前に、名前を知り、作品に触れる。その機会が生まれたこと自体が大きい。

最近も、作品をきっかけに新しいコミュニケーションが生まれました。

数字で測れる変化ではないかもしれません。それでも、誰かがいて、言葉が返り、関係が一段進む。

そういう小さな更新が、確かに起きています。

うれしいという感情はあります。

ただ、そのうれしさを成果の言葉に置き換えると、いまの実感から少しズレてしまう気もしています。


誠実であるために

作品は、もうこちらの手を離れています。

それらがどう扱われるかで、この取り組みの誠実さが決まる。

いまは、その地点に立っている感覚があります。

販売期間は残り約1週間。

売れてほしい、という気持ちはあります。それは成果を出したいからというより、作品が誰かの手に渡ること自体が、この取り組みの中でいちばん大切な行為だと感じているからです。

同時に、売るための言葉を重ねすぎることには慎重になっています。

言葉を足せば足すほど、作品よりも説明が前に出てしまう。その違和感はいまも消えていません。

届き方について、十分だとは言えません。力不足だと感じるところもあります。

それでも、作品の存在を届ける努力を、最後までやめたくない。

できなかったことがあったという事実を、評価や言い訳をつけずに、ここに記しておきます。


関わったクリエーターの作品を売るという現実から目をそらさず、誰かの手に渡る可能性を最後まで手放さないこと。

気になる作品があれば、ぜひ少し立ち止まって見てみてください。

ギャラリーに入るときと同じように、まずは作品に向き合ってもらえたら嬉しく思います。

作品が誰かの手に渡っていく可能性を、もう一段だけ前に進める力添えを、どうかお願いいたします。


※本稿は、メールマガジン「この判断で、よかったか?女子フットサルクラブの『経営』と『感情』の実録」の内容を、ブログ向けに再編集したものです