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追求することを楽しむ(2026年7月8日発行)

「競技志向」とは、何を指しているのか

競技志向という言葉があります。

スポーツをしているとよく使われる言葉。

「あの人は競技志向だよね」
「あのチームは競技志向だよね」

そんなふうに使われます。

僕自身もこの言葉を使ってきました。

以前のメルマガで競技志向とエンジョイ志向について考えました。

競技志向とは何を指しているのか。
自分はその言葉をちゃんと説明できるのだろうか。

そう考えると思ったほど簡単ではありませんでした。

なんとなく意味は分かる。
でも言葉にしようとすると少し止まる。

今回はそのあたりを考えてみようと思います。


勝利だけでは、説明しきれない

競技志向と聞いて最初に思い浮かぶのは勝利です。

勝ちたい人。
負けたくない人。
高いレベルを目指す人。

たしかにその要素はあると思います。

実際競技志向の人には負けず嫌いな人も多いでしょう。

ただ、それだけなのだろうかとも思います。

勝ちたい人はたくさんいます。

競技者でなくても勝ったらうれしい。
負けたら悔しい。

それは自然な感情です。

では競技志向と呼ばれる人との違いはどこにあるのか。

考えてみると少し分からなくなります。

勝利は大切。
でも競技志向の中心にあるものは、勝敗そのものではない気もしています。


競技を追求することを楽しめる人

考えているうちにひとつの言葉にたどり着きました。

競技を追求することを楽しめる人。

いまのところこれが一番しっくりきています。

なぜ勝てたのか。
なぜ負けたのか。
どうしたら良くなるのか。
次に何を試すのか。

そうしたことを考える。

そしてその過程そのものを楽しめる。

もちろん追求する以上勝利は大切です。
結果を軽く扱うわけではありません。

ただ、競技への関心は勝敗だけでは終わらない。

試合の中身。
準備の過程。
改善の積み重ね。

そうしたものにも向いている。

競技志向という言葉の中にはそういう感覚が含まれているように思います。


グッドゲームを追求するということ

ここでヴォルフェ北海道として大切にしている言葉に戻ります。

それは「グッドゲーム」です。

僕にとって競技を追求するということはグッドゲームを追求することに近い感覚があります。

ただ、グッドゲームはひとつの要素だけでは決まりません。

勝敗。
技術。
戦術。
準備。
コンディション。
コミュニケーション。
チームとしての関係性。

どれかひとつだけで説明できるものではありません。

だからグッドゲームを追求しようとすると自然とピッチの中だけでは終わらなくなります。

個人の技術だけではなくチームとしてどう振る舞うのか。
試合の日だけではなくそこまでの準備をどう積み上げるのか。

そうしたことも含めて競技になります。

だから僕にとって競技志向とは勝利だけを求める姿勢というよりもグッドゲームに近づこうとする姿勢に近いのかもしれません。


追求しない人は、競技志向ではないのか

ここまで考えると別の問いも出てきます。

グッドゲームを追求しない人は競技志向ではないのか。

たぶんそうなのだと思います。

ただ、それは決して悪いことではありません。

競技を突き詰めることだけがスポーツとの関わり方ではないからです。

身体を動かしたい人もいる。
仲間と時間を過ごしたい人もいる。
競技そのものよりも別の価値を大切にしている人もいる。

その在り方はその在り方として尊重されるべきです。

競技志向という言葉を考えることはそうした在り方を否定するためではありません。
違いを違いとして見ようとすることなのだと思います。


競技志向でありながら、エンジョイもしている

ここまで考えて少し不思議なところに来ました。

僕は自分のことを競技志向に近い人間だと思っています。

グッドゲームを追求したい。
そのために考えたい。
試したい。
改善したい。

でも、そのことを考えているうちにひとつ気づきました。

僕は競技を追求することを楽しんでいます。

つまり、競技志向でありながら同時にエンジョイもしている。

ここが少し面白いところです。

競技志向とエンジョイ志向という言葉を並べると、つい対立するもののように見えてしまいます。

でも自分の中を見てみるとそう単純でもありません。

競技を追求することそのものが楽しい。
少なくとも僕にとってはそういう感覚があります。

だとすると、競技志向とエンジョイ志向は思っていたより複雑な関係にあるのかもしれません。


きれいに整理できないまま、次の問いへ

競技志向について考え始めたことで少し輪郭は見えてきました。

ただ、きれいに整理できたという感覚はありません。

むしろ新しい問いが増えました。

競技を追求することを楽しむ人がいる。
では、エンジョイ志向とは何なのだろう。

楽しむ、とは何なのだろう。

競技志向について考えていたはずなのに、今度はエンジョイ志向も気になってきました。

なので、次はエンジョイ志向についても深く考えてみようと思います。


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