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未完成のクラブに、未完成のあなたを

きっとどこかで、あなたも未完成なままで歩いている。
わたしたちもそうです。

まだ整っていなくても、うまく言えなくても。
関わるということは、いつだって「未完成なまま」始められる。
わたしたちもそうだったから


ヴォルフェ北海道というクラブは、まだ完成していません。
北海道の片隅で始まったこのチームは、考えながら、揺れながら、いまも形を探し続けています。

でもそんな未完成のまま、誰かと関わることの「怖さ」と「喜び」を何度も経験してきました。
いま支えてくれている人たちの多くも、わたしたちの“できあがっていなさ”を受け入れてくれた人たちです。

わたしたちは、完成した姿を見せて「仲間を集めよう」とは考えていません。
むしろその逆で、いまのこの、不安定でまだ誰のものでもない状態を一緒に引き受けてくれる人に出会いたいと思っています。

整いすぎた場所が苦手な人もいる。
正しさの中で言葉を失ってしまう人もいる。
そのままでは届かない人にこそ開かれていたい。

未完成な場所には、余白があります。
ここにはまだ決まった形がありません。
スポーツかアートか、クラブか個人か、そうした枠を超えて「あいだ」に立ち続けているからこそ、開いていられる空間があると思っています。


ノロシ・デジタルという場所も、WOELFE PACKというしくみも、まだ始まったばかりです。
誰かのものになる前に「あなた」にも立ち会ってほしいと思っています。

完璧な何かになろうとしなくていい。
うまく説明できなくてもいい。
ひとりで迷っているなら、わたしたちもそうでした。
声に出さなくても、まだ何者でもなくても、それでもいい。

無理に動かなくてもいい。
でももし何か感じたなら、そっとそばにいてくれるだけでもいい。
それは、わたしたちにとっては、とても意味のあることです。


いまは、何もしなくてもいい。
わたしたちは、ずっと未完成であり続けるクラブでいたいと思っています。
この先何か形が見えてきても、その中には、まだ名前のない想いや、言葉にならない気配がちゃんと居場所を持てるように。

ふとしたときに、このクラブや言葉のことを思い出してもらえたら──

それだけでわたしたちは、もう届いていると思います。